今まで、雇われて仕事をしてきたが、楽しいと思った瞬間が少ない。

自分は大手電機メーカーでBtoBの品を設計している。
自分が製品を設計して出荷し、問題なく稼働していることは、傍から見ると達成感を得られるのでは無いか?と言われるが、こちらとしては問題なくいつまでも動いていないとダメなわけで、出荷した後も気を抜けない。
更には過去の先輩たちの出荷品が地球の裏で不具合を起こしていると根本原因究明のために出向く必要がある。
本当に何が起こっているかどうかは設計を経験していなければ、理解できない。
そのため、難易度が高いと想定されるほど、品質管理ではなく、設計が出向くことになる。
つまりは何時、何処へ出張になるか分からないのだ。
夕方からアメリカ、明日の土曜の朝から中国、スペインから帰る朝に急遽予定変更でトルコに寄る、1週間で世界一周など、数え切れないくらいイレギュラーを経験してきた。
そういえば、飛行機に乗る直前で、行く先を変えさせられたことも。NYに。
アメリカの帰りに東京出張をして関西に帰ってきたこともあった。
GW中だろうが、正月中でも朝はNYと電話会議などもあった。出張者とはお互いに休日をつぶされてイライラするので仕事を擦り付け合い、喧嘩することもしばしば。
客先が明日にでも会社に完成品確認に来るにも関わらず、夕方から製品に問題が発生することもある。聞くまでもなく徹夜。
極め付けはアメリカで訴訟も経験した。Federal・・・とFから始まる所と。
武勇伝にはなるかもしれないが、体力的・精神的に非常に辛く、再度やりたいと思うものでは無い。

そんな10年間だったが、コロナのおかげで、腰を据えて仕事をしている。
先日、研修で自分を見つめ直してみたが、モノ作りでは楽しさというものを満たしていないことがわかった。
そして、自分が喜びを感じるのは知的好奇心を満たした時であることがわかった。
自分が仕事の上で満足感というものを得ているのは、他人が解決できない不具合を自分のアイデアでクリアした時や、新たな技術を自分で確立した時、そして自分の仮説が正しいと実験で実証した時なのだ。
(ただし、モノ作りが楽しく無いと感じているのは会社という組織に属しているからかもしれない。)
要するに会社では非常に限られた機会でしか満足感を得ることが出来ていないことがわかった。

何故、株が楽しいのかと言われると、圧倒的にプロが有利と言われる空間で、自分が仮説検証を繰り返し、有効な手段を見つけることで、稼げるということにあると思う。株式投資・金融市場で勝ち続けるということはオリンピックで金メダルをとることよりも難しいと言われる中で、自分自身で市場の歪みを見つけ、自分のトレードでそれを証明することが楽しさであると感じている。

投稿者

SHIN

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