システムトレードをしていると、夢のような損益グラフを描く事ができると、次に妄想が始まります。

仕事辞めて、専業にする?ということです。

もし、生活を維持するのに十分なキャッシュフローをシステム以外のアセットで築くことができれば、もはや稼ぐという意味でサラリーマンを続ける意味は薄まってゆきます。
インカムゲインもキャピタルゲインも本当ならば、資産という上で同じものですが、一旦は現金として切り離され、懐に入ってくるインカムゲイン(配当収入)は精神的に異なるものです。

今日は自分の頭の中の整理も兼ねて、専業のメリットデメリットを纏めて行きます。

専業のメリット1;研究に没頭できる

日ごろから、夜に研究している自分にとってデイタイムも研究に使えるのは大きなメリットです。日中は株価が気になるところですが、それは兼業とて同じことです。論文・文献を読み、トレードアイデアに落とし込み、それを機械学習させて実際のトレードモデルとして実装するルーティンがよりスムーズになると思われます。

専業のメリット2;時間を自由に使え、場所的制約は無くなり、マッチしない人と仕事しなくて良くなる

当たり前の話ですが、時間的・空間的拘束は全くなくなり、人事ガチャとは無縁になります。
朝の出勤と無縁、パワハラとも無縁、急な出張とも無縁の生活となるのです。

これに夢を抱く人は無数にいるでしょう。
この制約が人の肉体的・精神的ストレスのかなりの部分を占めるのですから。

ただし現実は、子供の頃公園でよく見かけた暇そうな小太りの中年男性は、実は街の大家さんだったという話に近いかも、ですねwww

専業のメリット3;自分が無意味と思える仕事から解放される

サラリーマンをしていると、無意味・無価値な仕事に出くわします。それは階級が上がれば上がるほど指数関数的に増加して行き、組織を運営するために発生している仕事や、社内で管理されている数字のためにする仕事、社内政治のための仕事、そして人の労働時間を管理する仕事等、付加価値を生み出していない仕事が死ぬほど増加しています。その無価値な仕事から解放されるのです。

また、会社では時代にそった’旬’の仕事をしている部署はごくわずかで、今までの延長線上の技術で食いつなぎ、イノベーションから取り残された部署は数多く存在します。

そのような場所で働いている場合、誰でもできる仕事となっており、社会への貢献も感じにくくなっていることでしょう。

そういう観点からすると、海外の仮想通貨取引所で死ぬほど稼いで、最高税率で死ぬほど地方税を納める方が、社会貢献度が高いかも知れません😅

専業のメリット4;夢は無限大

専業までたどり着き、更に限界を突破してゆくと、サラリーマンにはない夢があります。法人化、私募ファンド化、ファンドへの出資等、そして更なる先は無限大に広がります。トレードだけに目線を合わせるだけでなく、社会の資本取引へ参画することで、社会での存在感は大きくなって行きます。

他にも、自分の事業がしたかった人にとっては、人生が意味あるものになってくるのではないでしょうか。サラリーマン時代にはないロマンがそこにあります。

次はデメリット行ってみましょう。

専業のデメリット1;社会的信用を失う

自分としては最も大きなデメリットがこれだと思っています。
側から見たらニートと一緒かも知れません。
今まで、会社の後盾があったからこそ、私の話は人から聞いてもらえました。

そして金融面での信用も同じことで、クレジットカードの審査が通りにくなります。

法人を作ることも一つの手ですが。

それらの信用をどのようにして復活させてゆくかが、大きなポイントだとも思っています。

専業のデメリット2;社会とのつながりが少なくなる

圧倒的に社会とのつながりが少なくなることが予想されます。通勤し、職場に行き、人と話すことが無くなると、激しい虚しさに襲われるのではないでしょうか。

また、特に私のような仕事をしていると、アメリカ・メキシコ・インドと普段から会議をしていると、インターナショナルな仕事をしているという充実感が全くなくなります。

SNSという身分非保証型のツールに頼るしか無いのでしょうか。

専業のデメリット3;結果が全てであり、その結果は食える食えないを意味する

これも最大の問題。上に書いたように、キャッシュフローを確保していれば、問題はありませんが、それでも結果が散々たるものであると、自分を失ってしまいます。
この辺りのメンタル的な部分に関しては経験したことが無いので書き表せませんが、PCのモニターを壊したりするなど、破壊的な行為に及んでしまうと聞いたことがあるので想像を絶するのだと思います。

でも、これは個人事業主全体に言える話なので、世の中にいる個人事業主も同じであると言えば、同士はこの世に多く存在するはずです。

ただし、トレードという業界は異常に半減期が短く、生き残るためには人並み以上の努力は絶対に必要ですので、覚悟は必要なのでしょう。

専業のデメリット4;最新の技術について行けるか不安

人との交流が少なくなることになると最新の技術に触れる機会が減ることも意味していると思われます。
この辺りは積極的に自分から情報をとりにゆく姿勢を保っておく必要があります。

不安は60代になり時代から取り残され、昔の話ばかりする老人となることです。

60代になっても、新しいプログラミング言語を覚えれるぐらい情報受け入れの柔軟性は必要と思われます。

最後に

後半のデメリットが凄まじく感じられ、なかなか専業のハードルが高いように感じられたのですが、自由の代償とはそのようなものだと理解すれば、妥当なのでしょう。死ぬほど儲けても、この専業か兼業かという問いには答えが出せないのかも知れません。

専業の人はすごい!と尊敬する次第であります。