今日、会社のPCのデータを移行する必要があり、フォルダを整理していると気になるフォルダがありました。

その名も「WTI TRADE」。作成は2016年。

あれ?何だったかな?俺、会社で原油の事考えていたっけ?
そんなにダメ社員だったかな?と自問自答。
ええ、常に相場の事を考えています。

中を見てみると、原油ETFのトレードシステムの内容でした。
今日はその内容をシェアしてまいります。

原油の動きを考える

原油価格はWTIと言って、アメリカ市場で取引される先物価格が基準となっている事が知られています。
証券会社のアプリにも原油価格が載っていると思いますが、それはWTIの直近限月の価格です。

日本人の私がその価格に基づいて取引できるのは原油ETF。
WTIに連動します。(裏付け資産はWTI先物。直近限月が主な資産)

WTIと言うからには、アメリカ市場での取引が主流で、動きのほとんどがアメリカ時間中です。アジア時間ではボラティリティーが下がります。

で、思ったのがアジア時間の原油の動きは一体何がメインドライバー(主要因)なのか?

中国の需要?、それとも行き過ぎを調整するアメリカ時間のリバーサル?、色々と想像が膨らみます。そんな妄想する私は耐え切れず、会社で分析をしてしまったのかと想像します。

回帰分析する俺

気になれば回帰分析をする自分でありますが、やってみたのはWTIの前日リターンと当日の原油ETFの日中リターン(寄り引け)です。下のデータは2013年~2016年の分析。

分析区間;2013年7月から2016年8月

なんとも美しい回帰分析の結果が出るではないですか。

Corr^2が0.0234なんてなかなかお目にかかれない。

しかも単純に前日のWTIのリターンに対してモメンタムで効くという素直さ。

アジア時間はアメリカ時間の値動きに対して右に倣えの状態だったようです。

トレードしてみる

回帰分析をしてみて有効性が確認できたのであれば、すぐにやってみたいバックテスト。
メチャ簡単に条件設定をしてみます。

【売買条件】
前日のWTIが+であれば、原油ETFは寄付きで買い、引けで手仕舞い。
前日のWTIが-であれば、原油ETFは寄付きで売り、引けで手仕舞い。

上記のルールで取引してみると、バックテスト結果は以下の通りとなりました。


おっ、ええやんロバスト性ありそうな右肩あがり!
でも、3年で60%以下ってことは年期待リターンは20%?
それは期待以下。

しかもトレード実行周りで調べると、単元株は1株からで、空売りも成行では一気に50単元しか無理であり、取引はスケールしにくいことに気付きます。
一気に空売りできても15万ぐらいがやっと。

という訳で、このシステムは更に深堀りすることなく、私の分析フォルダーに埋もれてゆくことになったのです。

今考えると

未だなお、私は原油の取引手法についてはETFしか知っておりません。
もし、もっと身近に手軽に原油を取引できる環境があったのなら、
今回紹介した優位性をもっと深堀しても良いかもしれません。
手軽にショートできる環境が見つかったのであれば、直近の5年で分析をしてみて、トレードが成り立つか確認したうえで、やってみても良いと思います。

上記の通り、エッジは意外とその辺に転がっています。
何か、自分なりに変化球を付けた分析をしてみると意外にみつかりますので、
是非ともトライして、良い物があれば私にDMをください。

では。