その昔、ペアトレードにハマっていた時期があります。
ペアトレードとは相関性のある2つの株式に、何らかの差が生じたの時、片方買い、片方売りを行い、双方の差が縮まることでリターンを創出するトレードです。

でも日本の書籍で紹介されているペアトレードでは、相関性のある株式をチャートで見つけ、その二つを取引するというもので、理論的バックグランドがありませんでした。
たとえば、トヨタと花王のペアなど。
まだ、トヨタとホンダならわかるのですが。

私が選んだペアはNTTとNTTドコモ。
昨今、完全子会社化でニュースになりましたが、その前はNTTはNTTドコモの株式の約60%を保有し、さらにはNTTドコモの保有株式評価額はNTTの時価総額を超えていました。

理論的にはNTTドコモが上昇すれば、NTTの資産価値は高まり、株価に反映されるはずです。
そのため、NTTが下がり、NTTドコモが相対的に下がっていなければ、NTT買い、NTTドコモ売りで差が埋まることを期待したトレードができます。

実際に私がやっていたのは朝のNTTとNTTドコモの株式の動きの差を見て、午後にNTTとNTTドコモを取引するというやり方です。
更には、このブログで批判しているテクニカルの指標であるストキャスティクスを用いてました。
但し、テクニカル指標は単独株の動きを予測するには全く役に立ちませんが、相対的な比較であれば、役に立ちます。

では実際に損益シュミレーション結果を見てみましょう。

ルールに沿って、毎日午後に取引するだけで、なんと年率40%もあるではないですか!
しかもグラフも美しい右肩あがり。
2016年の夏にこのトレード方法を思いついてシュミレーションし、実践投入を即時行っていたことを覚えています。思いついた時は自分を天才だと勝手に自画自賛していました。

そこから半年、何故か急に利益がでなくなります。
でても少しだけ。

おかしい、何故?と思って再度、シミュレーションしてみると、2017年3月あたりから、利益がでなくなっています。
完全にフラットに近い状態。

そうです、誰かが気付いたと思われます。
もしくはどこかの大きい投資母体が運用方法を変更したか。

当時の私はこれで一生、ご飯食べていけるのでは?と本気で思っていました。
黙っていても同じことを考える人いるのか、もしくは制度の変化で儲けが無くなることを痛感した一件です。

教訓は一つに頼らないということです。
では。