今、自分が持っているトレード戦略は4つあります。厳密に種類を分けると3つになります。

基本的には日中に動き、日中・仕事中に執行するものですので、決められた時間にEntry/Exitするものでこれらは構成されています。

ネタは絶対に明かせませんが、私がやっているように決められた時間でのトレード戦略は何が良いかというと、資金効率を上げる事が容易であったり、損切りを設定せずとも時間になればExitされる、分析がしやすい、仮説が立てやすいという特徴があります。

資金効率を上げる事が容易

信用取引規制が緩和された今では同じ資金で一日に何度も取引が可能です。具体的に言うと、9時~9時半、9時半~10時、10時~10時半、・・・、というように30分刻みでホールドする株式を変更してゆくことが同一資金で可能になります。そのため、30分刻みであるならば、東証は一日6時間あるので、12回の往復取引が可能となります。

仮定の話ですが、期待収益率0.1%の取引を一日に12回実施できるとそれは1日の期待収益率は1.2%となり、1か月で24%の期待収益率、そして1年では288%の期待収益率になります。しかも単利計算ですので、複利で計算すると一年の期待収益率は1651%にも達します。

もう聞いていてお分かりだと思いますが、このような収益率を簡単に達成できれば世の中はお金持ちだらけになってしまいます。すなわちは、30分で平均収益率0.1%のトレードシステムを構築するのは非常に難易度が高いという事です。

ただし、このようにして同一資金で何度も取引ができるという点で、決められた時間での取引は資金効率が非常に良いという事です。しかも有効な取引であればあるほど、資金成長率は加速度的に上がってゆきます。

損切りを設定しないで良い

取引シミュレーションを実施したことがある人にはわかりますが、損切り設定は収益率を低下させることに繋がりやすい事がわかるはずです。損切りしたとしたとしても、その後上昇する可能性があるからです。
決められた時間にExitすることがわかっていれば、我慢して待つだけです。
シミュレーション上、損切りが確率的に優位であれば設定すればよいかもしれませんが、おそらくはそのような結果にならないでしょう。
ただし、ホールド期間が1週間・1か月という場合には精神衛生的に損切り点をおくのも手かもしれません。損失が膨らみ続け、鬱な期間を過ごすことは人生にとって大きなマイナスですので。

分析がしやすい

ホールド時間を決めると、非常に分析がしやすくなります。ある特定の時間のリターンをR(t)とすると、予測に使うファクターF(t-1)との関係を回帰分析するだけで有効性が簡単に判断できます。決定係数が0.01を超えれば強い相関性があると判断してよいでしょう。

ポイントは時間tの予測は必ず、時間t-1のデータで実施することが重要です。当たり前の話ですが、時間tの取引は時間tの情報は取り扱うことが出来ません。所謂、未来情報に近いものがあり、タイムスリップをして、未来を覗いてから、取引をするようなものです。

ちなみにですが、本屋で時々、株本コーナーで立ち読みしますが、チャート分析的な本はチャートと各指標を同じグラフにプロットし、いかにも有効であるような記載をしていますが、私から言わせると、時間tの取引を時間tの情報で判断している愚行であるということです。先人たちがすでに分析してくれていますが、多くのテクニカル指標は未来を予測することは、ほぼ不可能です。

もう少し、詳しく分析をしたいならば、時系列分析の本を一冊読めば十分かと思います。
この発展的な位置にあるのが、機械学習であったりします。

仮説が立てやすい

上に書いた内容でもありますが、時間tを時間t-1で予測する、というのは当たり前の話ですが、過去の情報が未来のある一定期間に影響を及ぼすのは当たり前で、AだからBが起こると言うのは仮説が立てやすい、ストーリーを作りやすいのです。

例えば、自動車メーカーが売り上げが上がる前には必ず、部品を納入する自動車部品メーカーの売り上げが上がります。そのため、自動車部品メーカーの売り上げが先に上昇してゆくことになります。
そのため、部品メーカの業績が上昇してくると、完成車メーカーも後追って業績が上昇してくるという仮説が成り立ちます。もっと具体的に言うと、部品メーカーの上方修正を実施する率が高まってくると、完成車メーカーの上方修正もその後1Qから2Qで実施するのでは?と考える事ができます。
そして、やることは一つ、四半期ごとの業績遅効性を調べ、株価の関係も調べてゆくことになります。この時、上方修正情報は+1,無しは0,下方修正はー1というフラグ化し、ロジスティック回帰的な分析をしてみてはどうでしょうか。

他、金利の急激な変動によって過反応(ミスプライシング)を狙った逆張り取引、大きな売買主体のリバランスを狙った逆張り取引、エネルギー価格と電力株の関係性を狙った取引等々、アイデアは無限大だと思います。
このようにして、日々新聞や本を読みながら各指標がどのように株価に影響を与えているのか考えるてみると面白いと思います。

ルネサンステクノロジーズはSNSの動きまでチェックしていると言われています。

予想するための指標がマイナーで且つ、有効であればあるほど、宝物になるはずです。
そんな視点で新聞や、本を日々読んではいかがでしょうか。
もしかしたら!、という仮説を日々立てることができ、興奮の毎日かもしれません。

投稿者

SHIN

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