先日、楽天証券から電話がかかってきたことは以下で記事にいたしました。

そのとき、先方から良い質問がありました。
それは「日経225先物の取引量が伸びないのですが、理由とか何か意見ありませんでしょうか?」というもの。

これには明確な私なりの意見がありましたので、お答えしておきました。
書き出すと以下のようなものです。

・日経225先物のニーズの中には「日経平均でヘッジする」という目的があった。しかしながら、これは今となっては日経225ETFに役割が置き換わっている。もともと先物は株と税制が異なり、ヘッジ目的としては扱いにくかった。このニーズに対してはETFが出てしまった以上、これを目的とした客は戻ってこない。

・レバレッジETFの存在も日経225先物のニーズをかき消す理由となっている。レバレッジETFであれば、信用取引と組み合わせれば、高いレバレッジで取引が可能。(*これに対してはインバースレバレッジETFの中長期的なデメリットを宣伝して、ショートであれば日経225先物!というネガティブキャンペーンもある)

・楽天証券にはTOPIX先物の取り扱いが無い。NTトレード(日経225とTOPIXの鞘取り)を実施する目的のトレードが実施できない。TOPIX先物を取り扱うことで、客は伸びるはず。

・上記と同様、TOPIX先物の取り扱いが無いことから、TOPIX先物でよいトレード方法が見つかってもそれが実行できない。個人的にはTOPIX先物の方がアルファが見つかりやすい。(アルファを多数知っている)

私としては日経225先物はETFと比べて取引時間が長く、戦略の多様性は高いと思っているので、証券会社から戦略的な部分で発信があれば需要が伸びるのではないか?と言っておきましたが、トレード戦略というものは公知にした瞬間に優位性が失われてゆくので、心中では微妙なアドバイスだなと思っていた次第です。

もっと書いておくと、日経225先物は世界の各市場の値動きに対して影響を受けているものの、主戦場の東証取引時間の価格に対しては何かしらの関係を持っています。リバーサルな価格の動きをする、という仮説の元、分析をすればよいと言うことでしょうか。SQの特殊要因もありますし、FXと比べて非常に癖、バイアスがあるということです。

もっともっと書くと、時間的クラスタリングによっては良い特徴量を絶対に有しています。世界中の市場の取引時間を一覧にして分析するもの興味深いと感じませんでしょうか。
これに対して代表的なのはNY逆張り戦略かと思います。

このブログを読んでいただいている紳士・淑女(女性読者はいるのか???)は是非、日経225先物を研究対象にしてはどうでしょうか。楽天証券では楽天RSSで自動取引が可能になっています。
データはJPXクラウドで入手可能です。有料ですが。

FXよりは遙かにエッジ・優位性があるはずです。
仮想通貨botterの方にもおすすめしておきます。

投稿者

SHIN

2件のコメント

  1. これはなかなか難しい問題ですね。
    取引時間とかレバレッジなど制度的な点で、「ちょっとやってみようか」と思う人には手を出しづらい問題はあると思います。

    ただいつも感じているのは、普段FXや仮想通貨をやっている自分にとっては、投資家向けのシステム環境が貧弱すぎるという点ですね。
    FXや仮想通貨では当然のようにできる、ヒストリカルデータの利用やインジケータやEA(自動売買システム)のプログラミング環境(API)が整備されていないということです。

    もしこういった環境が日本株や先物で整備されるのであれば、ぜひやってみたいという人もたくさんでてくるのではないでしょうか?

    マーケットスピードにMT4のプログラミング機能が追加されるとおもしろいかなと個人的には思ってみたり。

    ただ、取引量が増えて市場が効率化されてしまうと、Shinさんにとってのエッジも無くなってしまうのでは?という危惧もないわけではないですが笑

    たいやき
    1. 実は今は日経225はシステムに取り入れてません(笑)それよりももっとエッジがある対象があるので。
      日経225は現物との関係性もあるので、先物の取引量が増えても、エッジは継続すると思っています。後は戦略も現物間スプレッドや限月間スプレッドもできますし、オプションとの合わせ技もできるので戦略多様性はあると思っています。
      取引環境はやはり???ですが、そういう市場こそ自分の競争力が保て安いかも知れません。あくまで仮説ですが。

      SHIN

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