9割の人は株やFXを損をしていると言われています。
普通であれば、短期的には収支が0に近いと言われているこの2つのゼロサムゲームで損をすることはありません。
なぜそのような事になるのでしょうか?
答えは簡単です。心の問題なのです。
我々人間は上下する株の運用については心理学上、不利になっています。
上げてはすぐに売り、下げては売りを拒み、損失を拡大させる。
そして、いつまでも損失を抱えた株を保有している人は少なくありません。
行動経済学・行動ファイナンスを勉強したことがある人は知っていると思いますが、様々な心理的な効果によって、我々は不利な売買をすることが学術的に証明されているのです。
株の心理学とも言える行動ファイナンスの分野では研究が進み、以下の効果により、人間は取引に不利な行動を起こします。
認知的不協和・認知的バイアス
→簡単に言うとプライドみたいなもの。負け認めない心が、損をしている株を手放せなくします。
なぜなら、売って損失を確定されることは負けを認めることなのです。
代表性バイアス
→A A B A A B A A B A A B A A B、と続いていると、次はAと皆が予想するでしょう。
人はパターンを認識し、規則性を導き出す癖があります。なので、上がっている株は上がると考え、下がっている株は下がると考えます。
そんなことを考えずにリーマンショックの時に買っておけばよかったのですよ。
ギャンブラーの誤謬
→コイントスで表、表、表、表、表、表、と続いて出たとします。次は何を予想するでしょうか?おそらくは裏と答える人が多いはずです。実は表も裏も確率は変わりません。だから、そろそろ株価は下がりっぱなしだから上がるだろうと思ってしまうのです。
鏡映効果
利益が出ているときは損を避け、損が出ているときはよりリスクを取ろうとする行動です。すなわち、損を出したときに取り返すためにレバレッジを上げる行動がそれにあたります。そして破滅するパータンがありますよね。
損失回避
人は損失を異常に嫌がります。利益の10倍ぐらい嫌だと言いますよね。損失確定をするべく売れないのはこの効果が働いてます。
現状維持バイアス
これは皆がわかっていることです。なかなか変わることは不安で新しい行動にでることができません。同じ株を持ち続けたり、嫌な仕事を続けていたり、つまらない恋人と関係を続けていたり、と変わることができないのです。
上記以外にもいろいろな効果が確認されています。
あなたの周りで、株やFXで損をしている人はいないでしょうか?
プラスサムゲームやゼロサムゲームで大きな損をしているということは、それはそれで才能です。
なぜなら、その人の逆の取引をすれば勝てるということです。
その辺にいる投資助言業者よりも遥かに優位性を持った逆張り指標なのです。
是非とも探して、その人の行動を客観的に見てみてください。行動ファイナンスの典型例のように行動しているかもしれません。
強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
と言いますが、つまりは9割の人が損をしていれば、買いで、皆が楽観になれば売ればいいのです。
少数派になることをオススメします。